パーティーカラーの紫色を身につけるよう事前アナウンスされていたこの日。会場の国際フォーラムに向かう途中、ウィッグやダウンジャケット、鞄や靴紐など、様々な箇所に自分なりの紫色を取り入れている観客の姿を見るだけで、もう、その人たちがどれだけ今日を楽しみにしてきたのかが伝わってきて、温かい気持ちになった。

今回のツアーのコンセプトはナイトクラブ。お城やオモチャ箱などメルヘンチックなコンセプトが続いたこれまでは、きゃりー自身もお人形のように無機質なパフォーマンスを意識していたとのこと。しかし今回は中田ヤスタカリミックスにより生まれ変わったトラックを背に、また、パーティーカラーを身にまとった観客とともに、パフォーマーやこの空間を一緒に作っているスタッフとともに、どの会場でもとにかく楽しみながらライヴができたと語っていた。ライヴ全体の「物語」を排したコンパクトな構成も、彼女にとって新たな挑戦だったであろう。

そして2016年、きゃりーぱみゅぱみゅはデビュー5周年を迎える。「5周年はド派手にドーンとやっていきたいと思いますので、みなさん応援よろしくお願いいたします！」と言っていたし、来年以降の動きに期待したいところ。（蜂須賀ちなみ）