クリープハイプ『もうすぐ着くから待っててね』とは何か?

クリープハイプ『もうすぐ着くから待っててね』とは何か?
クリープハイプの作品集『もうすぐ着くから待っててね』、本日発売です。

現在発売中のROCKIN'ON JAPANに尾崎世界観のインタビュー載っています。でも今回のインタビュー、新作のことはほとんど話していません。じゃあ何を話しているかというと、クリープハイプの2016年がどんな年だったかを振り返り、2017年がどんな年になるかをふたりで考える、みたいな内容です。

アルバム『世界観』を作ったことで、そしてあのアルバムが評価的にもセールス的にもポジティブな結果を生んだことで、尾崎世界観のモードは大きく変わりました。

『世界観』については前にもこのブログで書いたけれど、クリープハイプがクリープハイプたる本質、つまり尾崎世界観というピュアで音楽を信じていて、そのぶん大きな喜びも大きな失望も経験してひねくれながらここまで来た人のバンドであるという本質が、とても率直に表現されたアルバムです。

あれを作れたということは、尾崎がクリープハイプという存在との向き合い方、付き合い方、距離感をもう一度取り戻すことができたということです。

今回の『もうすぐ着くから待っててね』も、その先で生まれた作品集だと思います。この新作でのクリープハイプは、ただ純粋に、自分たちの中にある興味や気分に忠実に、音楽を鳴らしています。ポップなものはポップに、攻撃的なものはこあげきてきに、あどの曲もこれまでになくストレートに聞こえてくるのはそのためだと思います。

“ただ”の《ただ 伝えたいのに》や《ただ好きなんだ》というフレーズの気取らない感じ、KANA-BOON谷口鮪とのコラボも話題となった“陽”の《今を大好きになる》という純粋な願い、どれもまるで長年の親友の言葉のように伝わってくる、そんな作品集だと思います。

そんなCDに『もうすぐ着くから待っててね』という、どこか『待ちくたびれて朝がくる』と対になるようなものタイトルが付いたのも、もしかしたら偶然じゃないのかもしれません。

インタビュー読んで、今の尾崎の言葉に触れてもらえたらうれしいです。
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