印象派の新作『AQ』はスタンダードな匂いがする

印象派の新作『AQ』はスタンダードな匂いがする
言葉にしづらいけど心の深いところでやけに共鳴してしまって勝手に注目している大阪のガールズユニット、印象派。

3作目となるアルバム『AQ』が先行配信中、CDも今週発売になる。とてもいい。

作品ごとに進化をしっかり見せてきた彼女たちだが、このアルバムで聴けるのは進化というよりも成熟。似合うものを探してトライアルを重ねるのではなく、定まったスタイル目がけて最初から最後までがしっかりデザインされたという感じがする。だから、このアルバムでの印象派はものすごく健全に堂々と「音楽」をやっているという感じがする。迷わずに、クリアに、「音楽」に向かっているという感じがする。

「音楽」をやっている? もちろん、印象派は今までも音楽をやってきたのである。でも音楽をやると同時に彼女たちはポーズを作り、スタイルを探り、印象派の印象派たる何かを生み出そうと挑んできた。このアルバムはそういうのとは違うところに行った初めての作品だという気がする。
だからこそ、”クリームソーダシティ”みたいな、ポップ方向に突き抜けた曲も、”キューポラ”みたいな素朴なメランコリックチューンもできたのだろう。もちろん、最後の曲みたいに曲の半分はインプロヴィゼ―ジョン風インスト、というけったいなものもあるので安心するのだが。タイトルは「永久」と「A級」のダブルミーニングだそうだが、同時に「Answer
to Question」の略でもあるんじゃないかとか、思ったりもする。それくらい、完成度が高い。


”Miss Flashback”

”綺麗”
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