ハーモニー・コリン新作で流れるスクリレックスがなんと泣ける! トロント映画祭その2

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やっぱり天才ハーモニー・コリン。トロント映画祭で彼の新作『Spring Breakers』が上映されたのだが、オープング・シーンでノックアウトされてしまった。

そのオープニングというのが、フロリダのビーチで弾けまくるティーネージャーの姿に、スクリレックスの”スケアリー・モンスター”が流れるというシチュエーションで、男子はビールをがぶ飲み、女子はおっぱいを丸出しで踊りまくりのビーチ・パーティ。主演は、これまでディズニー作品に出演してきた”アイドル”セリーナ・ゴメスや、ヴァネッサ・ハジェンズなど。つまり、そんなむしろ大人達が、表面的で、世界で最も薄っぺらと見なす”ポップ・カルチャー”を結集させて、それでいきなり泣きそうになるのである。しかも、この映画観たの朝8時45分。

やっぱりハーモニー、スゴい。

しかし、この映画のポイントも実はそこなのだと思う。主人公達は、春休みにフロリダのビーチに行きたいからと、街で強盗をする。おかげでビーチに辿り着き、パーティ、ドラッグ、セックス、を繰り返し、再び強盗も。そんなハチャメチャなシチューエションの中から、しかし、ハーモニーは、その内面をえぐり出し、そこから何か思い切り悲しくエモーショナルなものを映し出してみせるのだ。

ハーモニーにさっそく「これは21世紀版の『キッズ』のつもりで作りましたか?」と訊いてみたのだけど、ビシッと「違う」と言われてしまった。映画が日本でぜひ公開されることになることを祈りつつ、その際に彼の答えを掲載できればと思う。

あ、そうそう。始まりはスクリレックスで、終わりがエリー・グールディング! ナイス!映画の中でブリトニー・スピアーズをジェームス・フランコ演じるラッパーがピアノでカバーする場面があって、しかも美しいピンク色の夕焼けの中で歌うという、これがまた笑えるんだけど、半分じーんとしてしまうという素晴らしいシーンなのだ。一貫して、今のキッズが聴いているポップ・ソングでまとめられているのだけど、これが映画の中で本当に最っ高の効果を生み出している。元々の曲を聴いている人達にとっては、自分達の偏見を思いきり暴かれるようなそんな作品でもある。

日本でも公開されますように!
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