トム・ヨーク&3D、Occupy運動について激しく語る映像。「僕が今英首相だったら」と。

トム・ヨーク&3D、Occupy運動について激しく語る映像。「僕が今英首相だったら」と。

先日ロンドンのOccupy運動を繰り広げる人達のために、シークレットDJギグを行ったトム・ヨークが、マッシヴ・アタックの3Dとともに、インタビューに答えた映像が公開されています。
http://www.youtube.com/watch?v=SD4uSNhqAeo&feature=player_embedded#!


内容としては、以下トムの発言要約。


「僕にとってすべては『インサイド・ジョブ世界不況の知られざる真実』という映画を見たことで始まったんだ。というのも、一体何でこんなことになってしまったのか、まるで理解できなかったからね。どんなシステムで動いているのかまるで分からなかったんだ。それがこの映画で、僕らになぜそれがよく理解できないのかが、しっかりと説明されたいたんだ。つまり、普通の人達には、よく分からないように経済システムが作りあげられているから、理解できないんだ、ということが分かったんだよね」。


「銀行は僕らからお金を預かり、本来だったら安全な場所に保管しておいてくれるべきなのに、実際は僕らからそれを”盗んで”おいて、まるで、『ああ、これは僕らのせいではなくて、神の仕業なんです』みたいなフリをしている。それは私達のせいではなくて、そうなってしまったんです、というね。だけど、誰もが、そんなはずはない、ということは分かると思うんだ。この原因を作った責任者がいるはずたということをね。だけど、この金融システムは、僕らにはそれに対して文句を言う権利がないようになっているんだ。欧米の政治家達もそれに同意している。でも中産階級の人間だってどこかおかしい?と思うはずなんだ」。


「このOccupy運動について、メディアの中には、トラブルメーカー的な扱いをする人達がいてそれはすごく悲しいと思うんだけど、でも同時に興味深いのは、それ以上に思い切り共感している人達がいるということ。そして僕らが共感する、そこには明確な理由があるんだ。なぜなら、みんなこれが、誰のせいでこれが起きているのかを頭で理解できないからなんだ。そもそも、政治家だって、この金融システムがどうなっているのか絶対に理解できてないと思うんだ。だからいつの間にかまんまと搾取されてしまったわけだからね」。


「僕が今イギリスの首相だったら……、きっとこの怒りをどうやったら抑えるのかを考えると思うんだ。なぜならこの怒りはこれから増大していく一方としか思えないからね。今のシステムをこのまま持続させることは絶対にできない。上手く機能してないわけだから」。


「だけどその他にどんな方法があるんだ?というね。この今、2011年に、一体他にどんなプロテストの方法があるんだ?というね」


「でも、イギリス政府が、銀行のシステムを本来あるべきシステムに変えてくれないんだったら、僕ら自身がやるしか方法はないんだ」


「Occupy運動への、クリスマスのメッセージは、まずこの運動が、ニューヨークで起きたことを目撃したことは、僕にとっては本当に、インスパイアされることであったということ。それがどんな風に自然に起きたのか、しかもそれがアグレッシブな方法ではなく、非常に賢い方法であったということ。非常にピースフルなプロテストであったこと。しかも、それがいかにどんどんどんどんどんどんどん大きくなっていったのかということも。だけど、なぜそれが大きくなり続けていったのか、と言えば、それは、それが実際に、何かを意味するからだったんだ。今の世代の人達にとっては、実際に大きな問題なわけだからね。だから、その運動を彼らが実際に起こしたということは、本当に素晴らしいと思うし、誇りに思うんだ」。


3Dも「とりわけアメリカを見ても分かるように、この金融システムが、非常に限られた富裕層のみを守るシステムになっているということが非常に悲しいし、気が狂っている」と。


「民主主義も、資本主義も、もう上手く機能していない、ということを僕らは今自覚したと思うんだ。それは、人間に欲があるから、というだけのことではなくて、そのシステムが間違った人達を守っているからだと思うんだ。だから、この国を守るために一体何をするべきなのかということを、理解し行動する時が来たんだ。子供達を牢屋に入れることには、何の解決策もない」


「僕らがミュージシャンとしてできることは、この運動をサポートし続けることだと思う」と語っている。


かなりの意訳にして、3Dの発言が明らかに短くてすいません。


『インサイド・ジョブ』については、ニューヨークでライブした時もトムが発言していました。「それはまだここで起きているんだ」と。まだ見てない方はこの機会に。アカデミー賞をドキュメンタリー部門で受賞し、日本でも今年の5月に公開されています。もうDVDにもなっているようです。
http://bd-dvd.sonypictures.jp/insidejob/
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