リサ・マリー・プレスリー最初で最後マイケル・ジャクソンの死をTVで語る

リサ・マリー・プレスリー最初で最後マイケル・ジャクソンの死をTVで語る

ちょっと前の話題で、途中まで書いていたのですが、時間がなくて、しばらくそのままにしておいた話題。

先週、ふとTVをつけたら、オプラ・ウィンフリーという人気トーク番組をやっていて、リサ・マリー・プレスリーが登場し、マイケル・ジャクソンの死についてこれが最後と言って語っていた。途中から見たんだけど、内容は相当興味深くて、しかし当然のことながらあまりに重苦しい内容で、辛かった。ただ、マイケルについて本当に正直なことが語られていると思える貴重な内容だと思う。

●まずマイケルに惹かれた理由について
「彼は私にとってドラッグのようなものだった。いつでも一緒にいたいと思ってしまったし、一緒にいるとすごくハイになった。そういう感じをこれまで他の人からも感じたことがなかった。ただし、ひとりを除いて。それは、父だった」

●マイケルの睡眠について
「彼はいつも眠るのに苦労していたことは間違いない。まるで地の精のようだった。ぼそぼその文句を言ったりして、それが愛おしく思えることもあった。でも、本当に眠れないでいることが多かった」「ただ、自分とマイケルとの関係がうまくいっていたのは、自分がそんな彼の面倒を見てあげていると思える時だった。私は、自分が脚光を浴びるのが好きじゃなかったから、そうやってマイケルの面倒をみて、隣にいるのが好きだった。それが自分にとって最高の瞬間だった」

●ドラッグについて
「離婚間際まで気付かなかった。彼が倒れて(TVの収録中)、病院に担ぎ込まれることがあったから。でも、その原因が何なのかよく把握できなくて、すごく混乱した。色々な報告が届いたから。問いただしても、明白な答えがもらえなかったので、それで色々な人達に聞いて、実際何が起きているのかがその時なんとなく分かった」

●結婚生活
「結婚生活はすべての面において本当にありきたりの結婚だった。セックスもしていた」「でも、3日間かけて喧嘩をするようなこともあった。途中で、ご飯を食べたり、睡眠を取ったりという休憩を挟んでまで続くような。マイケルは本当になんとかこの結婚生活を続けるために努力をしていた。でも、当時の私は、そのありがたみが理解できなことがあった」「マイケルは子供をずっと欲しがっていたのだけど、自分は、あとで親権を争うようなことになりたくなかったので、本当にふたりの関係性が強固なのかどうかを確かめようとしていた」「それでマイケルには、もし私が子供を生まないなら、デビー・ロウが代わりに生むから、と言われていた。それで傷付いたし、ケンカになった」

●離婚することになった理由
「彼がある地点で、彼の血を吸い取るような人達とドラッグか、または彼らか私かを選ばなくてはいけないような時がきて、彼は、私を遠ざけることを選んだ」「彼の周りにドラッグを抱えた医者が来るようになって、それを見ていて、自分の父親のことを思い出し、自分も怖くなった」「だけど本当は自分が離れたことで、彼にもそういう環境を断ち切り、一緒に付いて来て欲しかった。でも、それは今思えば最悪の決断だった。なぜなら彼は付いてきてくれなかったから。だけど彼のことを本当に愛していたし、実はその後も、何度もやり直そうと話し合いをしたし、彼の行く場所に付いていったりしていた」

●父とマイケルの置かれた環境
「マイケルも父親も、自分が思う通りの現実を自分の周りに作り上げることができた。それをかなえてくれる人達が周りにいたから。つまり、彼らは自分の思う通りの”現実”の中で、神でいることができた。それについて私は、マイケルからも父からも多くを身を持って体験しすぎた。しかしそれはマイケルが悪い人間だったからではなくて、彼はそれ以外を知らなかったからに過ぎない。だけど、それを自分は真面目に受け留めすぎてしまった。自分がまるで、マイケルにとって使い捨てのできる人間のように思えた。周りの人がどうして父やマイケルに助言をしたりしないかというと、歯向かえば、解雇されるだけだから。それくらいシンプルなことだった。そしてそんな”現実”の中で生き、そこに中毒が絡むと、それは問題に発展する。すごく大きな問題に」

●マイケルも父もドラッグで亡くなったことについて
「本当に心が破壊された。いまだにどうして自分がこんな体験を2回もしなくてはいけないのか、と考えている。このふたりの偉大な、愛のあるふたりが、どうして同じ運命をたどらなくてはいけなかったのかと」

●裁判について
「子供達と不適切なことをしているのを見たことは絶対に一度もない。裁判が始まって電話がかかってきた時に、お願いだから気を確かにしてと言った。ドラッグのことを言っているのか?とマイケルに聞かれて、そうと言った。なぜなら、その数年間に彼が受けたインタビューの映像などを見ていると間違いなく、彼がドラッグをやっているのが分かったから。自分の知っているマイケルでは絶対になかった。彼は正気ではないところで何か言ってしまい、それがうまく編集されて悪者にされていた」

●マイケルとの最後の会話について
「2005年にすごく長い会話をした。でも、私はすでに、彼から心が完全に離れてしまって、彼にもそれが分かったと思う。自分でもどうしてそんなことができたのかわからない。それで彼は、私が、彼の周りの人達について言っていたことが正しかった、と言いたかったのだ、と言った。そして、彼は僕のことをまだ愛しているのかと聞いた。私はもう昔の自分ではない、と言うと、彼はその言葉に納得できなくて、泣いた。会話の最後で、彼は、誰かが、彼のカタログと財産を狙って、彼を殺そうとしていると語った。でも、私は、それをどうすることもできなかった」

●亡くなった後ブログの書き込みのタイトルが「彼は知っていた」だった理由
「ある日、ネバーランドの図書室の暖炉の前でふたりで話していた時に、マイケルが、私の父のように死ぬんじゃないかと不安に思っていると語っていたから。マイケルはいつも私の父がどうやって亡くなったのかを聞いていた。マイケルは自分も父のように死ぬと思うと言っていた。その時は”何を言っているの!”と言っていたけど、でも今思えば、すべてがことごとく同じだった」

●マイケルの死をいつ知ったか
「イギリスにいたんだけど、その日は朝からこれまでの人生でも最も奇妙な1日だった。朝からなぜかずっと泣いていたし、仕事をしようとしても手に付かなくて、今の夫にどうして自分が泣いてばかりなのかわからないと言っていた。そしたら、それから1時間後くらいに知らせが届いた」「友達からテキストが一杯届いて、”大丈夫?”と。最初に送ってきたのは、ジョン・トラボルタだった。一体何が起きたの?という感じだった。そして彼が死んだのを聞いた時は、涙も出なくて、ただショックだった」

●お葬式で
「自分が周りにいてあげられなかったことをとにかく謝りたかった」

●マイケルを救うことができたと思うか
「自分が彼を救えたなんて思うのはすごくナイーブかもしれない。でも救いたかった。でも実際に救うことができたのか?もし電話していたら?彼と完全に音信不通にしていなければ?”元気?”とだけでも私が聞いてあげていたら?心の底から自分がそれをしなかったことを後悔している」「でも、すでに間違った方向に電車は走り始めていて、誰もそれを止めることができなかったんだと思うようにしている。自分の苦痛を止めるためにそう思うしかないから」

ここで彼女が語ることにした理由は、彼女自身のアルバムが発売になったりすると、どうしてもインタビューでマイケルのことを聞かれたりするけど、それについて答えたくないからだそう。恐らく来年彼女のアルバムが発売になると思うので、その前に一度最後に語っておきたかったから、ということです。映像はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=wE8zsbpxJ-A&feature=player_embedded

写真はこれから発売のマイケル・ジャクソンのショートフィルム集『マイケル・ジャクソンVISION』。詳しくは、こちら。http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/MichaelJackson/vision/index.html
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