なるほど。アンバーがダーティー・プロジェクターズを辞めた理由を発表。デイヴの発言からは分からなかったことが明確に

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ダーティー・プロジェクターズのデイヴ・ロングストレスが、メンバーのひとりであったアンバー・コフマンと別れたことを元に制作した作品『ダーティー・プロジェクターズ』を発表したばかりだが、アンバーはStereogumに、なぜバンドを脱退したか声明文を発表した。
http://www.stereogum.com/1932290/amber-coffman-shares-statement-about-her-departure-from-dirty-projectors/news/

実はデイヴにインタビューした際、アンバーと別れたことがきっかけでこのアルバムができたのに、なぜ別れた後にアンバーのソロ・アルバムをプロデュースできたんだろう、という大きな疑問があった。

しかも、その後はアンバーと話をしてもいないと言っていたので、かなり混乱した。

ただ、それ以上突っ込むのは可哀想だと思ったので、その時は訊かなかった。アンバーの話をすると、声がすごく小さくなり、まだ傷付いているように見えたから。

でも、このアンバーの声明文を読むと、別れ話にありがちだが、デイヴは自分側の主張しか答えていないから、ちょっと不明点があったのだと分かる。アンバーの声明文でなんとなく全体像が見えて、混乱が解けた。

以下、アンバーの声明文。
「デイヴと私は6年間付き合った後、2012年の夏に別れた。その後も長い間波乱があったけど、なんとか仲直りして、未来の関係性を何とか保とうとした。そのテストとして、2014年にまず私の作品で一緒に作業することにした。最終的には、彼が私の作品のプロデュースをするというより大きな仕事をお願いすることになった。

彼はLAに引っ越しをして来て、彼が新しく作ったレコーディング・スタジオで、2015年にレコーディングが行われた。すべては上手くいったと思っていたのだけど、私の作品の完成と同時くらいに、すべてが不運な降下の一途を辿り、それ以来話をするのを止めてしまった。

私は、バンドを辞めたいとも、デイヴとの関係を終らせたいとも思っていなかった。

去年の9月に、彼のアルバムについて知り驚いた。その内容も、タイミングも、そしてバンドの名前を使って発売することなども……。

ダーティー・プロジェクターズに参加できないことは私にとっても喪失だけど、究極的には、バンドを去ることが私にとっての唯一の健全な選択に思えた。

私は自分が作ったアルバムを本当に誇りに思っている。皆さんがそれぞれの思いとともに聴いてくれたら嬉しい。アルバムを出すのをすごく長く待っていたので、発表するのが楽しみだ」

アンバーのソロ・アルバム『City of No Reply』は、コロンビアから今年発売の予定。

去年発表されたシングルは“All to Myself”はこちら。

プロダクションはどこからどう聴いてもデイヴが作ったというサウンドになっている。

私のしたインタビューでは、デイヴはアンバーが「作品を発表するのが楽しみだよ。本当にみんなが驚くような作品になっているから」と答えていた。

しかしながら、「どうして君が僕を見捨てたのか分からない」と結婚式の鐘が鳴り響く曲で始まるアルバムを先に出してしまうデイヴ、ちょっとズルいかも?

アンバーの“All to Myself”は、孤独で自分を疑うことがあるけど、自分のために頑張って歌わなくちゃいけない、という内容だ。

もしかしたら、彼の主張、彼女の主張というふうに、この2枚を合わせて聴くと面白いのかもしれない。とりわけ、デイヴはアンバーのアルバムを完成させた後で自分のアルバムを作ったわけだし。どちらにしても、両方のアルバムが良ければそれで良いのだけど。

デイヴが先に出した『ダーティー・プロジェクターズ』も聴いてみてください。あと、数日しか店頭にないけど、デイヴの思いが語られた『ロッキング・オン』4月号に掲載されたインタビューも読んでもらえると嬉しいです。

デイヴがひとりに戻ったダーティー・プロジェクターズは、6月7日にブルックリンで行われるNorthside というフェスでヘッドラインとして出演。その時にライブのメンツが分かるはず。
http://northsidefestival.com/
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