ヒラリー・クリントン敗北後のスピーチが悲痛で、感動的で、涙が出る

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誰も、どのメディアも予想していなかった結果に、ラジオを聞いても、TVを見ても、まるでお葬式のような暗さになっている。オバマ大統領は選挙の直前に「どんな結果であったとしても、明日はまた日が昇る」と言っていたが、NYは雨で日が見えない。マンハッタンの有権者の90%がヒラリー・クリントンに投票したそうなので、まるでニューヨーカーの心を反映しているようだ。

結果を受けて今日ヒラリー・クリントンがスピーチをした。誰も予想していなかっただけに、このスピーチはおそらく用意されていなかっただろうとCNNも言っていた。そのためか、予定より少し遅れて登場した。すでに日本でも紹介されていると思うが、その内容が素晴らしく、感動的で、この人ではない方の候補者が大統領になったかと思うと、涙が出そうになった。

ヒラリーは、「私達が期待し、そのために一生懸命頑張ってきた結果にはなりませんでした。選挙に勝つことができなくて、申し訳ありませんでした」と語った。「この敗北はあまりに苦痛であり、恐らく長い間心が痛むことになるでしょう」

「しかし私達はこの結果を受けとめて、そこから未来を見出さなくてはいけません」

「私達は、今回最も高くて厚い“ガラスの天井”(企業などで女性やマイノリティーの昇進を阻む目に見えない壁)を打破することができませんでした。だけどいつか誰かが、願わくばきっとすぐに、打破してくれるはずです」

「そしてこれを見ている小さい女の子達へ。あなた達には価値があり、力があり、世界中にあるすべての機会を追求する権利があるということ、そして夢を叶える権利があることに、絶対に疑いを持たないでください」

「正しいことのために闘うことは価値があるのだと、信じ続けて下さい」と語った。

トランプが大統領になった瞬間に、“ファック・トランプ”などとツイートしている人達もいたが、実際はそれを選んだ国民がいたわけであり、あれだけ人種差別主義者で、女性差別で、地球温暖化も認めず、中絶にも反対する候補者を支持する人達の方が半数以上だったということ(実際一般投票の数はヒラリーの方が上だったが)が現実問題として重くのしかかる。オバマが8年間大統領となった後、最悪な方のアメリカの本性が出てきたように思う。NYタイムズが、性別、年齢、人種、学歴などを分類してどちらに投票したのか調査し発表していた。結果、白人、男性、45歳以上、既婚、中産階級、郊外在住の人々がトランプを当選させた層だった。イギリスのBrexitを彷彿とさせる明確な国の分断ぶりだ。
http://www.nytimes.com/2016/11/09/us/politics/election-exit-polls.html

誰も予想していなかったが、実はマイケル・ムーアだけは「トランプが勝つ5つの理由」を数ヶ月前から発表していた。その中で、「苦労している労働者達は、トランプの言っている聞こえの良い政策を鵜呑みにして投票することになると思う」と語っていたが、以前オバマが当選時に獲得し、今回はヒラリーが獲得できなかった、キーとなる5州(ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルバニア、フロリダ、ノース・キャロライナ)が接戦の結果トランプになったのは、それが理由だったと言われている。マイケル・ムーアは直前にドキュメンタリー『Michael Moore in Trumpland』を発表し、その中で、トランプに投票する人達は、誰かに対して、“ファック・ユー”と言いたい人達だと語っていた。だから彼は国に対する“ファック・ユー”なのだと。マイケル・ムーアは、さっそく「今日の午前中にするべきこと5つ」を発表。ものすごいヒット数を獲得している。
https://www.facebook.com/mmflint/posts/10153913074756857
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