カニエ・ウェスト「あのビッチ(テイラー・スウィフト)を有名にしてやったのは俺」という歌詞はテイラー自身が考えたと弁明

カニエ・ウェスト「あのビッチ(テイラー・スウィフト)を有名にしてやったのは俺」という歌詞はテイラー自身が考えたと弁明
昨日マジソン・スクエア・ガーデンでファッションショー+新作『The Life of Pablo』の発表を行ったカニエ・ウェスト。

終わった後で、最も物議を醸し出したのは”Famous"という曲で、カニエが「俺はまだこれからテイラーとセックスするかもしれない/あのビッチ(テイラー)を有名にしてやったのは俺だからな」とラップしている部分だった。

テイラーのスポークスパーソンは、「テイラーはその歌詞については聞いていなかった」とコメントを発表していた。
https://www.instagram.com/p/BBrLwNwMg7v/

カニエがそれについて今朝早速弁明ツイートを連投している。
https://twitter.com/kanyewest

その内容は以下の通り。

「俺はテイラーをディスったわけじゃない。俺はテイラーをこれまでだって一度もディスったことはない」
https://twitter.com/kanyewest/status/698145869720371200

「まず最初に、俺はアーティストなのであって、自分が感じたことは何のセンサーもされないで表現する」
「ふたつめに、俺はあの歌詞について自分の妻にも聞いて、彼女はまったく問題ないと言ってくれた」
「3つめに、俺はテイラー自身に電話して、1時間くらにいの会話をしっかりとした。あの歌詞もしっかりと伝え、彼女は面白いと了承してくれた」
「4つめに、”ビッチ”という単語はヒップホップにおいては、”ニガ”と一緒で、むしろ愛情表現の言葉として使う」
「5つめは、そのアイディアを俺が考えついた、と言うつもりすらない。それは実はテイラーが考えたものだから」
「彼女がある時ある人と食事をしていた時……その男性が誰なのか名前は伏せておくけど……彼女は彼にこう言ったそうだ」
「私は彼のことムカついたりしないわ。だって私を有名してくれたのは彼だから!#FACTS(事実)」
「6つめ、本物のアーティストを悪魔扱いするのはいい加減にやめろ。そして妥協したアートを作るのは止めろ」
「そのせいで今音楽は本当に温いものになってしまっている。俺はDMXみたいなフィーリングが恋しいんだ」
「7つめは、俺はあの感じが恋しいからこそ、それを取り戻そうとしているんだ」
「8つめは、奴らは、俺達を金や受け取られ方でコントロールしようとしている。それはカルチャーをミュートにしてしまう」
「だけど、マジソンスクエアガーデンを見れば、俺達のことは止められないことが分かる」
「それは、”the Warriors"のワンシーンを見ているようで、ALL GODSがあの建物の中にいた」
「有名人だけじゃなくて、子供も母親も家族もみんな来て俺達とあの瞬間を分かち合おうとしたんだ」

いつも思うのだけど、カニエは誤解されやすい発言の仕方をするのが問題だが、言っていることは正論だったりするということ。同意できることが多い。

それでカニエが最後に行っている、みんなが集まりあの瞬間を分かち合おうとしたというのは、現場に行ったので本当に間違いないと思う。彼はあの場に特別な興奮をもたらしていた。そしてそれは彼にしかできなことだった。さらに、「俺はアーティストとして妥協しないで作品を作れて嬉しい」「企業にセンサーされないで」ということも昨日も語っていた。

私は昨日大人げないとは書いたけど、よく考えてみれば、テイラーがこれくらいのことで怒るとは思えないとも思った。もう実際あれだけ有名になっているわけだし。カニエのおかげで一瞬だけ有名になったわけでもない。自分に完璧に自信があるからそんなことでムカついたりしないだろう。

アメリカでは、どんな悪評であったとしても、悪い宣伝というのは、存在しないと良く言う。どんな悪評でも良い宣伝になる、という考え方の人達だ。ただいつも思うのは、現在ツイートや、インスタなどがメディアの主流になりつつある時代に、結局現場に行っていないライターほど悪い部分だけを抜き出してセンセーショナルなものとして世に広めること。それはジャーナリズムでもなく、ゴシップライターを大量に生み出すことになっているわけだが、つまりカニエは時にその発言が不注意かつ誤解を招き安いので、その標的になりやすい。かわいそうだが、それもカニエの一部ということ。

というわけで、昨日のもようがストリーミングされているんだけど、日本ではこれは見れないですよね?
http://tidal.com/video/55824131

最新作を聴いて、カニエについて考えてみてください。
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする