デイヴ・グロールが泣きながら追悼。スラッシュ、ジューダス、メタリカなども追悼したモーターヘッド、レミーのお葬式映像。

デイヴ・グロールが泣きながら追悼。スラッシュ、ジューダス、メタリカなども追悼したモーターヘッド、レミーのお葬式映像。
モーターヘッドのレミー・キルミスターの葬儀がYouTubeで生配信された。現在2時間あまりの映像がこちらで見られる。
https://www.youtube.com/watch?v=hZFuyUh_gvo

私も見ていたのだけど、スラッシュ、ジューダス・プリースト、メタリカなど次々に、面白く個性的なエピソードを交えながら、彼がいかに誰に対してもジェントルマンであったかと語り、ファンを絶対にがっかりさせたくないと最後の最後まで思っていたこと、また彼がいなかったら自分はバンドをしていなかったなど敬意を表する感動的な追悼を披露した。最後に登場したのはデイヴ・グロールだった。

スピーチを始めてすぐデイヴは、レミーに初めて会った時のことを披露した。

「俺がレミーに初めて会ったのは、クレイジー・ガールズ(ストリップクラブ)で(笑)、20年前くらいのことだった。俺はトレイに行って、戻って来る時、左側にレミーが見えたんだ。彼はひとりでTVゲームをしていた。もう俺はぶっ飛んだんだけど、でも、彼はひとりでゲームに夢中になっていたから、声はかけられない、と思ったんだ。だけど、何か言わないといけないと思い直した。なぜなら、彼は俺のヒーローであって、俺のAC/DCとサバスとツェッペリンへの愛と、GBHとラモーンズへの愛の橋渡しをしてくれた真のロックンローラーだったから。それで、『邪魔してすいません。あなたから多大なる影響を受けました。あなたは僕の音楽のヒーローです。僕はミュージシャンで、今フー・ファイターズというバンドをやっていて、その前はニルヴァーナにいました』と言ったんだ。そしたら彼がビデオを止めて俺を見て、彼が俺に最初に言った言葉は」

しかし、ここで音声が切れてしまったのだ。

ありえない(涙)。

しかしファンの追跡によると、

彼がデイヴに最初に言った言葉は、”Sorry about your friend, Kurt”。カートのことは気の毒だったな、だったそう。

それでそれを言われた瞬間に、云々とデイヴが語っているんだけど、もうそこから音がなくなってしまって、ほぼ全編聴けないのだ……。ただ、最後に彼がリトル・リチャードについて彼と語り合ったことを披露したようで、そのあたりから音声が戻るのだけど、そこでデイヴはもう泣いている。最後に、デイヴが、リトル・リチャードの"Precious
Load Take My Hand”を引用してお葬式は終わる。

デイヴはレミーが亡くなった後に、モーターヘッドのタトゥーをしている。
https://www.instagram.com/p/_4-zHVLqvp/

お葬式は、息子さんのポール・キルミスターに始まっている。様々な追悼が行われるけど、やはり息子さんの言葉に勝るものはないように思う。

8月にLAで会った時にすでにその前に会った時よりも容態が悪くなっていることに気づいていたそう。だけど、ステージに上がった瞬間に、まるで妥協のないそれまでとまったく同じ完璧なステージをやってのけたので、それくらい具合が悪くなっていても、彼を誰も止めることができなくて、それが僕の父親がどんな人だったのかを象徴していると思った、と。彼はそれまでもステージ上では戦士ではあったけど、今回はそれ以上だった。まるでエベレスト山を動かすような力だった、と。ステージに上がることで、むしろエネルギーをチャージした。しかも、彼はステージ上でのペルソナがあったわけではなくて、ステージから降りても同じレミーのままだった、と。子供の頃は、ほとんど自分の周りにいなくて、普通の父ではなかった。彼に初めて会ったのは6才の時だったけど、彼がいないことで、寂しく感じたりすることはなかったということ。いつでも世界で一番カッコいい父だと思っていたということ。

「親は選べないとよく言うけど、だとしたら俺はクジに当たったんだと思う。だってレミーがオヤジだったわけだから。世界でひとりの完璧なロックンロールダディーだった」と。

その他、モーターヘッドのドラム、ミッキー・ディー、マット・ソーラム、スラッシュ、アリス・イン・チェインズのマイク・アイネズ、アンソラックスのスコット・イアン、ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード、メタリカのロバート・トゥルージロ、ラーズ・ウルリッヒなどが追悼の言葉を述べた。お葬式の後、参列者はレミーが通っていたことで有名なバー、レインボウに向かっている。
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