今年一番クールなギター女子、コートニー・バーネット!ライブも期待通りカッコ良かった!来日も決定

  • 今年一番クールなギター女子、コートニー・バーネット!ライブも期待通りカッコ良かった!来日も決定 - pic by Sachyn Mital: sachynmital.com

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去年のCMJ、今年のSxSWと話題沸騰中のコートニー・バーネット。随分遅れてしまったが、ようやくライブを観ることができた!ニューヨークでは、3日間(キャパ600人)が即完。で、全米ツアーをした後もう1日NYで追加が発売。それは、いきなりキャパ3000人だ!正に、今年の必見ナンバー1。

ステージに最初一人でさら〜っと出て来たコートニーは、左利きでギターをシャカシャカ弾きながら毎日のルーティンかのように当たり前に歌い始める。しかし、次の瞬間にステージの中央で髪を振り乱しながら、ギターをガンガンかき鳴らしている。うわーーーその姿がカッコ良い!!!!!そこまでかかるのに始まって1分くらいか。最近のアーティストの中では、ギターを弾く姿がカッコ良い女子NO.1かもしれない。まあ、セント・ヴェンセントに、ハイム……ギターを弾いてる姿がカッコ良くない女子ってあんまりいないかもしれないけど、コートニーは、男の子っぽくてクールという言葉がぴったり。これまで見てきた写真は、ダラっとした感じのが多かったけど、実際は、足も長くてスラッとしてるし、全体の印象が、思ったいたよりずっとキリっとしてた。

コートニーの何が素晴らしいかって、26才の毎日の退屈。世間的には、大人であるべき年なのに、まだ自分をどうしたらいいのか分からないでいる不安。それを、思いきり鋭い観察眼で見抜き、歌詞で詳細に描いていること。その歌詞と、ニルヴァーナを彷彿とさせるグランジの思いきりキャッチーなギターリフを、ほとんど完璧と言えるダイナミックで、曲にしてみせるところだ。

私たちの日々には、以前にも増して、人々の”毎日”で溢れている。インスタグラムから、ツイートから、フェイスブックから、日々大量に友達の”毎日”が溢れている。もちろん、それは一瞬笑ったり、なるほどと思ったり、場合によっては孤独な時間を埋めたりしてくれているが、実際はほとんどが無駄であるような気がする。いや完全にとは言えないけど。コートニーも自分の”毎日”を表現した曲を「退屈だし、誰も気にしないと思った」と語っているが、それは心に突き刺さるのである。

ギターのチューニングをする間に、観客に「この時間に質問があったら何でも聞いて」と言っておきながら、実際に質問がきたら、そっちに気を取られて、チューニングができなくなったり(笑)。歌詞同様に、ライブのトーンは、緊迫感ありありというよりは、笑いもあってむしろ和やかですらある場合がある。

これまで、期待のバンドがそのまっただ中にライブをする瞬間を何度も見て来た。コールドプレイも、ヴァンパイア・ウィークエンドも、ものすごい緊張がステージから伝わってくるくらいだった。でも、今年の2月までフルタイムでバーテンダーをしていたというコートニー。3日間即完したのに、この騒ぎにプレッシャーを感じているのかいないのかよく分からないほど、この日も、まるで”毎日”の続きのように演奏をしていた。とは言え、さっきも書いた通り、突然、ギターを持って前に出て来たり、真ん中でかき鳴らしたり。それはカッコ良いポーズの連続でもあるんだけど、それを、彼女は、まるで息をするように、自然にやってのけるのだ。ステージに立つことが最初から彼女の必然であったみたいに。しかし、それは私たちの”毎日”を別のものにしてみせてくれる。ライブは、計3人でミニマルではあるが、その彼女のリードギターのパワーとステージでのカリスマ性が、最後の最後まで観客を釘付けにした。期待通りの素晴らしいライブだった。ブリーダーズとレモンヘッズのカバーがぴったりだった。

こちら、最新のビデオ”DEAD FOX”

この歌詞がまた最高で、スーパーに行ってオーガニックフードを買うか買わないかについて問答している。元々お金がないし、いつも安い野菜しか買ってなかったんだけど、安い野菜には、体に害なものが実は投入されているらしいと友達が言うのだ。そこから死の不安や、自分達の見えないところで、知らない間に大企業の利益のために乗っ取られているかもしれないという、オーストラリアの政治を何気なく批判するものにもなっている。その歌詞が理解できなかったとしても、曲として聴いていて気持ち良い。

書くと長くなっちゃうんだけど(もう長いけど)、ちょうどアメリカで個人的に大大大好きなTVドラマ『GIRLS/ガールズ』(日本でもスターチャンネルで放送中)というのがあって、それも、大人になれない20代の不安を、思いっきり鋭い脚本で書いているのだが、これが痛くて痛くて心に突き刺さるのだ。これも20代の女の子が脚本を書いて監督して主演している。レナ・ダナムと言ってこの間すかさずテイラー・スウィフトもMVに起用していた(彼女の彼氏がジャック・アントノフだし)。現代のグランジは、今のクールな20代の女の子達が引き継いでいるような気がするのだ。

来日公演も決定。絶対に絶対にお見逃しなく!
http://ro69.jp/news/detail/123808

May 20, 2005 Bowery Ballroom セットリスト
Canned Tomatoes (Whole)
Elevator Operator
Lance Jr
An Illustration of Loneliness (Sleepless in New York)
Small Poppies
Dead Fox
Depreston
Debbie Downer
Nobody Really Cares If You Don't Go to the Party
Avant Gardener
Kim's Caravan
Cannonball
(The Breeders cover)
Pedestrian at Best

Encore:
Being Around
(The Lemonheads cover)
Pickles From The Jar
History Eraser
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