「ベックはビヨンセに最優秀アルバム賞をあげるべき」と、カニエまた乱入。がベックも同意

「ベックはビヨンセに最優秀アルバム賞をあげるべき」と、カニエまた乱入。がベックも同意

アメリカで日曜日に発表されたグラミー賞。だらだらしてて退屈だという声が上がる中、盛り上げてくれたのがカニエ・ウェスト。

最優秀アルバム賞が発表され、結果がベックの『モーニング・フェイズ』だったことを抗議して、一瞬ステージに上がった!こちら。
https://twitter.com/WilliamHermes/status/564638154448453632

覚えている方も多いと思うけど、カニエは、以前テイラー・スウィフトがMTVで賞を獲った時も同様にビヨンセが獲るべきとステージに乱入して、その後1年間自粛していた経験がある。

ちなみに今回は仲直り?の2ショットを披露。
http://time.com/3700540/grammys-2015-taylor-swift-kanye-west/

今回、実際ベックが獲ることを予想していた人は少なくて、カニエが前回も抗議したビヨンセの『ビヨンセ』が獲ると思っていた人が大半。私は、流れ的にサム・スミス『イン・ザ・ロンリー・アワー』だと思っていたんだけど、とにかくベックだと予想している人は少なかった。なので、今回はカニエのやったことに同意した人のほうが大半だった。

もちろん、誰もがベックのアルバムは素晴らしいことは認めているんだけど。

カニエは今回は前回のパロディという感じで軽くやっただけだったけど、ベックもその瞬間「うん、僕は彼の助けが必要だからステージにいて」と言う冷静な対応。

その後、ベックは「僕もビヨンセが獲るべきだったと思う」と発言している。

カニエは、賞の後のTVに出演しコメント。「ベックは芸術性に敬意を表して、ビヨンセにグラミー賞をあげるべきだと思う」と。「グラミー賞は本当のアーティストに賞に来て欲しかったら、ふざけたことは止めるべきだと思う」「俺達はもう飽き飽きしているんだ。アートに敬意を評せずに、大勢の人の前で、顔を殴るようなことを続けていたら、インスピーションを軽蔑しているようなものだ」と。

少し酔った勢いで言っているカニエの映像はこちら。最後は、「今の俺は、“Drunk in Love”(ビヨンセの曲)だからさ。としっかり締めくくっているのが笑える(笑)。
http://www.thewrap.com/kanye-slams-grammy-winner-beck-in-backstage-beyonce-rant-video/

ベックの作品も素晴らしいので、アートに敬意を表していないとは思わないけど、グラミー賞に傾向があり、獲りやすい分野や作品があることは間違いないし。時代遅れであることと言われることもしばしばだ。

またカニエは、翌朝になって、コメントを追加。「もちろん、俺はベックは大好きだよ。だけど、彼の作品は最優秀アルバムではない、ってだけ」と。

さらにベックのコメントが素敵。
「僕は、カニエがステージに上がってきて嬉しかったんだ。だって彼は、誰とも同じくらいステージに上がる権利がある人と思うからね」「彼がこの5年間にどれだけ素晴らしいアルバムを作ったと思う?」「それに僕もビヨンセが獲ると思ったんだ。だって、ビヨンセなんだよ!」と。「僕はカニエが大好きだよ。彼は天才だと思うし、彼のやっていることにはインスパイアされるよ」と。
http://www.spin.com/articles/kanye-west-beck-interruption-grammys/?utm_source=spintwitter&utm_medium=social&utm_campaign=spintwitter

誰もが、まったくグラミー賞って、と言いながら、なんだかんだ影響されているところがされどグラミー賞。そしてビヨンセ、ビヨンセと言っているけど、自分が誰よりも獲りたいことがあからさまなのがカニエ。もちろんもらうべき作品を作っているけど。

カニエのステージ乱入が今回のグラミー賞で最もツイートされた瞬間だった。

個人的には、ベックに最優秀アルバム賞を手渡してくれたのが、他の誰でもなくてプリンスだったってことで、ベックは尚更嬉しかったはずと少しじーんとしてしてしまった。
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