ブライアン・ウィルソンも登場!伝記『Love & Mercy』が上映。トロント映画祭。

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現在絶賛開催中のトロント映画祭で、ブライアン・ウィルソンの伝記『Love & Mercy』が上映された。ブライアン・ウィルソン自身も来ていて、会場から最大の歓声が贈られた。

映画は、『ペット・サウンズ』が一般的に受け入れられなかったところから、ビーチ・ボーイズが日本にツアーに出ている間に、ブライアン・ウィルソンがLAに残り『スマイル』を作り始めるところ。そして、その後のさらに年を取ってから精神的な葛藤を描く、ふたつの時期にフォーカスされた内容になっている。アルバム制作中の時期をポール・ダノが演じ、その後をジョン・キューザックが演じるというふたりの俳優による作品だ。両者とも名演。とりわけポール・ダノが素晴らしい。

彼の闇に焦点を当てているので、内容的にはもちろん重みがあるのだけど、そこからビーチ・ボーイズのサウンドが鳴り出すと、それがあまりに美しくて、スクリーン上の痛みを洗い流すように光が注ぐので、何とも言えない気持ちになる。

自分の苦悩していた時期をああやって大きなスクリーンで観るというのはどんな気分なんだろう、と会場にいたブライアン・ウィルソンの心境もとても気になった。

ただ、上映が終わった後のQ&Aで、ジョン・キューザックもポール・ダノも、もちろん彼のようなアイコンを演じるのは非常に難しかったけど、演じている時に彼が言っていた、その苦痛というのは、音楽がすべて癒してくれるんだ、という言葉を希望に頑張ったと言っていたのでなんともじーんとしてしまった。

今年は実在する人物、天才の苦悩を描いた作品が多いような気がする。チェスのチャンピオン、ボビー・フィッシャーを描いたトビー・マグアイア主演『Pawn Sacrifice』もそうだし、スティーヴン・ホーキングの『Theory of Everything』もそうだ。また、ベネディクト・カンバーバッチの『The Imitation Game』もそうと言える。どの作品もかなりの力作! 一般的にヒーローと言われている人達の葛藤がテーマ。それは昨今のアメコミ、スーパーヒーローものですら、みんな苦悩を抱えているのと何か似ているのかもしれない。詳しい内容は、また改めてご報告します!
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