あなたは無人島にロックを持っていくか 2009.05.18 22:25 最近は見かけなくなったが、
よくあったのが「無人島に持っていくアルバムは何ですか?」という企画。
たいがいはアイデアの枯渇した編集者の冴えない最後の手段なのだけど、
音楽雑誌などで評論家が嬉々としてそれに答えているのをみると、
いまだに殺意を覚えてしまう。
いや、正確にいえば、それがロックだった場合、なのだけど。

なぜなのだろうか?

実は、自分でもその理由がよくわかならなかった。
別に選ばれている作品が気に入らないとか、
そういうのは人それぞれなのだからして、理由ではないのだろう。
憤慨するのは、そもそもロックとは何か?ということなのだ。

たとえばぼくは、THE SMITHSが好きである。
ということは暗いわけで、
誰もがうすうす感じているように、大勢でいるよりは
独りでいることのほうが快適だったりするわけである。

しかし、無人島でTHE SMITHSを聴こうとは、
絶対に思わない。

なぜか。
無意味だからだ。

ロックにおける孤独とは、
いや、ロックが表現する喜びも哀しみも痛みも怒りも、
すべては他者との関係性に中に生まれ、歌われるものだからである。
というか、他者があることが、ロックなのである。
そこに生まれる耐え難い葛藤とその超克が、
ロックの力学なのだ。

そうであるならば、
なぜあなたは無人島でロックを聴こうと思うのか。
ロックはけっしてあなた「だけ」のために鳴るものではない。
それはただの趣味であると、
ぼくは思うのである。








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