モリッシー、今度は「反英思想&領土問題」で物議を醸す!

モリッシー、今度は「反英思想&領土問題」で物議を醸す!

★上の写真は、先週末の英紙に見開きでデカデカと掲載されていた記事。

現在、南米ツアー中のモリッシーだが、

去る3月4日、アルゼンチンはブエノスアイレスの最新ライヴで、
ご覧のように「We Hate William and Kate」の反王室スローガンのTシャツをメンバー全員が着用して登場。

さらにモリッシーはライヴ中のMCで1982年の「フォークランド紛争」にまで触れ、
「フォークランド諸島があなた達(アルゼンチン国民)のものであることは誰もが知っているし、
もちろん僕らも知っている。

でも英国政府は決して国民の意見を聞きいれようとはしないんだ。
だから我々英国民を責めないでくれ!」

とぶち上げた。


この大事件は翌日からUK中で大きな議論を呼んでいたが、
フォークランド紛争で多くの戦死者を出した英国内では未だに尾を引いていて、
特に右寄りの新聞で「ツアー先のアルゼンチンで客のご機嫌を取るためによけいなことを言うな!
あの戦争で死んだ兵士や家族の身にもなってみろ。国賊め!」的な批判記事が未だに後を絶たない。

が、驚いたのは、
あの「英左翼リベラル層(当然昔からザ・スミス&モリッシー支持派)」を代表するメディア=英ガーディアン紙でさえ、
今回のモリッシーの言動に対しては打って変わって「批判」トーンの記事を書いている点。

日本の「北方領土問題」や「竹島問題」等を見てもわかるように、
こうした「領土問題」は、両国間の複雑な事情や国民感情、歴史がからんでくるので、
「どちらの国の言い分が正しい」という明確な線引きは非常に難しくなってくる。

コメンテイター側としても、どっちの肩を持っても結局どっちかから叩かれる問題なので、
通常のアーティストなら「なるべく避けたいテーマ」だろう。

にもかかわらず、
そういうリスキーなテーマにあえてこんな挑発的な態度で挑む!というのが、
いかにもモリッシーだと、しばし感動、、、。

最近すっかり死に絶えた感のある「ロック・アーティストのパンク・スピリット」を久々に見せつけられた気がした。
児島由紀子の「ロンドン通信」の最新記事
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