ドーム・ライブが増えたとはいえ、左右両翼のポール際まで観客がぎっしり入っている光景には、なかなかお目にかかれない。しかも彼等の場合、ここで3回もやるというのに。

そこまで観客が溢れているのは、昔からのファンだけでなく
今や新たな若年層が多いからで、場内の雰囲気も23年選手のそれにしては
かなり賑やかにして歓声も多く、そして黄色い。

なので、メニューが20世紀の特大ヒット曲はそれほど多くなく
メインはあくまで最新アルバム『C'mon』の曲なのもごくごく自然だし、
だからこそ、今なお健全な現役感を発揮出来るのだと思う。

2人とも立ち姿といいテクニックといい派手なアクションといい、
佇まいが23年前と何ら変わっていないのも凄いが
しかし、少しくシリアスなモードの歌詞やメロディーなどでは
しっかりと2011年の気分をすくいあげてもいるわけで
変わるべきものと、そうでないもの、これらのバランスを見極める力こそが、
今や彼等の最大の武器になっていると思った。