このツアーの意味は、10年の間に神格化され、伝説となっていたLUNA SEAというバンドが、その神殿を自らぶち壊し、ロックバンとして裸の状態で勝負しようという宣言に他ならない。RYUICHIは昨日のMCでも「伝説のバンドとか言われてるけどそんなのどうでもいい。おまえたち自身の目で耳でちゃんと確かめてほしい」と言っていた。『The End of the Dream／Rouge』の剥き出しのエネルギーは、そんな今のバンドのモードから生まれたものだ。だから“The End of the Dream”のイントロは、ダンダダン！という４小節でまさにレジェンドのような重厚な荘厳さを放ちながら一瞬で疾走へと変わるのだ。Jがこのイントロにこだわった理由も、ツアーを経てよく理解できた。
さらに、夢の終わりとは、つまり新しい夢の始まりで、みんなに新しい伝説の生き証人になってほしい、ともRYUICHIはMCで言っていた。そんな言葉のあとだからこそ、メンバー紹介を経て演奏されたデビュー曲“BELIEVE”~“WISH”は、とても特別なものとして響いた。《あなた（キミ）が描く夢を見てみたい／あなた（キミ）に描く夢に生き続けたい今》という歌が、デビュー20年を経て再びこれほど無垢で強い輝きを放つとは、奇跡みたいなことだと思う。
今日のメンバー紹介では「ON VOCAL!RYUICHI!!」とINORANがRYUICHIを紹介していた。そして、“BELIEVE”の演奏中、JがSUGIZOのマイクスタンドからピックを投げまくり、INORANの演奏中にSUGIZOが後ろから抱きついていた。INOARNが真矢のセットに上って顔を見合わせたり、こうしたメンバー同士のコミュニケーションが音はもちろん視覚でも体験できたことが今回のツアーの喜びのひとつだったことは言うまでもない。また、アンコール１曲目“I for You”のイントロに入った瞬間SUGIZOが間違って、「ごめん」というポーズをしてやり直していたが、RYUICHIが「３時（開演）なのに、俺が今夜今夜って言うから」とフォローしていたのも微笑ましかった。
今回のメニューにドラムソロコーナーはなかったが、メンバー紹介で「真矢ーっ!!」という掛け合いができてファンは嬉しそうだった。ちなみに今回のツアー、１階フロアで観た瞬間の第一印象、「うわっ、真矢が近い！」という臨場感にみんなきっと驚いたのではないか。ドラムの振動が時差なくジャストで聴こえたり、弦を抑える指の動きまでリアルに見えたり、生身の5人が体感できた贅沢なツアーだったと思う。
書きたいことが色々あるが、JAPAN12月28日発売でライヴレポート８ページ掲載しますので、そちらもチェックしてください。「RO69」明日のライヴレポートにも掲載！
写真は会場前、晴天のお台場。下は発売中のJAPANの記事です。シングルがリリースされて読むと、改めて楽曲の成り立ちが面白いと思う。
大阪で「FUTURE ERA」のセットリストはアップしたので、
http://ro69.jp/blog/japan/75148
今日、昨日の「BEGINNING ERA」「RISING ERA」のセットリストです。（井上）
2012.12.15 Zepp Tokyo BEGINNING ERA
[SE]月光
１．CHESS
２．Dejavu
３．JESUS
４．SLAVE
５．TRUE BLUE
６．Rouge
７．SANDY TIME
８．Providence
９．LASTLY
10．The End of the Dream
11．BLUE TRANSPARENCY
12．TIME IS DEAD
13． ROSIER
14．TONIGHT
[ENCORE]
15．I for You
16．PRECIOUS
17．WISH
2012.12.16 Zepp Tokyo RISING ERA
[SE]月光
１． IN FUTURE
２． Dejavu
３． G.
４． END OF SORROW
５． TRUE BLUE
６． Rouge
７． Gravity
８．Providence
９．FALLOUT
10． The End of the Dream
11． STORM
12． DESIRE
13． ROSIER
14．TONIGHT
[ENCORE]
15． I for You
16．BELIEVE
17．WISH
