デビュー当初から最近のツアーまで、つまりステージの真ん中で志村正彦が歌う姿と今の山内総一郎が歌う姿まで。
この10年間のライブ映像が流れたオープニングから、本当に特別なライブとなったフジファブリックの初の武道館。

「特別な場所で、一緒にいたかった」と、志村のストラトキャスターを弾き、ステージ上の志村のアンプを紹介する山内。
ずっと心に抱いていた気持ちをやっとはっきりと言葉にできた、山内の言葉を借りるとしたらまさに「告白」のライブだった。

スタンドマイクに志村のハットを乗せ、志村ヴォーカルの“茜色の夕日”との共演。
「フジファブリックは山梨で志村くんが始めて、なんで続けてるんだろうと考えてて、この『LIFE』ツアーの中でひとつ答えが見つかった。
大好きなんです、フジファブリックが。志村くんのことも大好きだし。そのバンドをなくしたくなかったんだなあ！」と大きな声で山内は口にした。
何かが溶け合って何かに生まれ変わったような、この10年間がひとつの確かな道になって、また目の前がばっと開けたような感じだった。

この日のために作ったファンへの感謝の気持ちがこめられた“はじまりのうた”も披露された。
フジファブリックが新たなスタートを力強く切ったことを告げるウキウキするようなラブソングだった。

12月28日はCOUNTDOWN JAPANで2014年のライブ納めです。（小松）