神山健治監督『009 RE:CYBORG』、まさに渾身の一発だった

神山健治監督『009 RE:CYBORG』、まさに渾身の一発だった

今日は、神山健治監督最新作『009 RE:CYBORG』の完成披露試写へ。

今日まで、そのPVがあまりに気持ち良すぎて何度観たかわからないのだけど、ついに観ることができた本編の説得力はPVから想像できるレベルをはるかに超えていた。
フル3Dの映像表現、キャラクターのリアリティ、従来のアニメのそれとはまさに次元を異にしたアクション描写、それと、そんなたくさんの「武器」を携えて何を描くのか、という根幹の部分。つまりメッセージ。
すべてがある必然に導かれているようにしか見えなかった。
それは、ざっくり言ってしまえば、どこからどう見ても、どんな要素をピックアップしてみても、骨の髄まで神山健治作品、であるということ。
3年の歳月を費やし、本当にすごい作品を作ったと思う。
今アニメは何ができるのか、という命題にひとつの立派な解を示した、生き様めいた渾身の一本だと思った。
先日させてもらったインタビューでも、神山監督は「ここに映っているものこそが、今自分が思うアニメーション映画なんだ」という力強いコメントをしてくれたのだけど、まさにその通りの、実直なまでの「思想」が込められた作品になっていた。
本当に勝手ながら、この作品の立ち上がりから完成に至るまでの紆余曲折を想像して、いちファンとして目頭が熱くなった。

また、この複雑な時代にヒーローは何を思うべきなのか、というテーマにもひとつの答えが提示されていて、それもまた神山監督作品らしく、心底素晴らしいと思った。

そんな『009 RE:CYBORG』は10月27日公開。
あと、明日発売のCUT11月号には、『009』に至るまで、ということで、「神山健治、全作品を語る」インタビューを掲載しています。
2時間強、がっつり話を聞かせてもらいました。
そちらもぜひ!(小柳)
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