なぜ僕たちは『ねほりんぱほりん』にも夢中なのか?

もうだいぶ前からテレビの世界では自主規制が加速している。
もちろんそれによって社会的に良かったことも悪かったこともある。
いずれにせよ、何かテレビの外側にある大きなものからの圧力というよりも、番組を作る側と視聴者の繋がりの中でどんどんそっちに向かっている傾向が強い。
簡単に言うと「見たいもの」しか「見たくない」、しかも「見なければいい」ではすまずに目に触れるようなところに「見たくないもの」を置かないでほしいという需要のあらわれでもある。

そんな時代だからこそ、Eテレで毎週水曜夜11時から放送している人形劇トーク番組『ねほりんぱほりん』が画期的に面白い。

ゲストは毎回、顔も名前も出せない訳ありの人。

ちなみにレギュラー化してから放送された4回は、

・偽装キラキラ女子
・元国会議員秘書
・元薬物中毒者
・2次元しか本気で愛せない女たち

特番時代は、

・プロ彼女
・没落社長

が登場している。
これらのゲストに、モグラの人形になった南海キャンディーズの山ちゃんとYOUが、人形劇であることをいいことにまったく自主規制なしで本当のことを聞いて、ゲストも自主規制なしで本当のことを言う。
ここでポイントなのは、放送できる内容になっているというよりは、あまりにも生々しい現実の話なのに「見たくないもの」が「見たいもの」になっていること。
山ちゃんとYOUさんの人柄とトーク術もあるし、ゲストの選定もいいのだと思うが、ヤバ過ぎる話のあとにちゃんと最後は「人間っておもしろい!」と思える答にたどり着けること。
百聞は一見にしかず、見たことのない方はぜひ一度どうぞ。

来週11月2日は「ハイスペ婚の女」だそうです。

http://www4.nhk.or.jp/nehorin/x/2016-11-02/31/15794/1317001/

(古河)
CUT 編集部日記の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする