『醒めない』が改めて教えてくれるスピッツという永遠のファンタジー

『醒めない』が改めて教えてくれるスピッツという永遠のファンタジー
何かが生まれてくる不思議と何かが消えていく不思議を半回転ねじって繋ぎメビウスの輪にすると裏表のない永遠のファンタジーが生まれる。
スピッツは、ロックバンドだけど草野マサムネの楽曲がそんなメカニズムを内包しているから、成長とか老成とか継承とか倦怠といった一方向に時間が流れる世界の物語から本質的なところでは最初から解き放たれている。
いつまでも「醒めない」ファンタジーのエネルギーの自由自在の対流の中でロックバンドし続けている。
今、はじめてそれがあらわになったわけではないけれど、ここにきてそんなスピッツであることの素晴らしさに本人たちがより自覚的になっているということなのか、この『醒めない』というアルバムと共にスピッツは今という時代のなかでビビッドな色彩を放ち始めている。
あらゆる世代を超えて、改めてたくさんの人にスピッツの音楽の永遠のファンタジーの虜になってほしい。(古河)
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