渋谷すばる『歌』はただのカヴァーアルバムではない

2月10日にリリースされる渋谷すばるの初のアルバム。
収録されるのはすべてカヴァー曲であり、実際にカヴァーアルバムと銘打たれているが、自らも作詞・作曲に携わりながらオリジナルアルバムを作ることもできたであろう渋谷が、初のソロアルバムをこのような形の作品にしたことには明確な理由があると思う。
それは『歌』というアルバムタイトルにはっきりと出ている。

カヴァーアルバムに『歌』というタイトルは、普通に考えたら付かない。
しかし聴いてみると、このアルバムは確かに『歌』である。
歌うことがすべて。
歌で何かを伝えたいとか、何かを変えたいとか、何かを見せつけたいとかではない。
歌うことが出発点であると同時に到達点である渋谷すばるという人間を最も純度高く表現した形がこの『歌』という作品であり、彼のファーストアルバムはこのような形でなければならなかったのだ。

間違っても心地好いBGMなどにはならない。
どの曲も、聴き手それぞれが人間臭く生きているかどうかを襟首をつかんで柔やかな乱暴さで問いかけてくる。

2月19日発売のCUTには、彼のロングインタビューを掲載します!(古河)
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