『VOCALOID4 Library Fukase』について

『VOCALOID4 Library Fukase』について
ボーカロイド歌声ライブラリ『VOCALOID4 Library Fukase』を使って投稿される動画を観るのにハマっている。
今までも実在のボーカリストの声とボーカリゼーションをボカロ化したソフトはあったが、それがFukaseの声であることによって、すごく面白い現象が起きているのである。

Fukaseは、SEKAI NO OWARIの音楽を通じて自分が世界と対峙するうえでの思想をきわめてわかりやすく表現してきたアーティストである。
彼の声とボーカリゼーションは、その思想を有機的に伝えるための最も強力な武器である。
声を聴くだけで僕らはそこにFukaseの思想を自然と嗅ぎ取るくらい、彼のボーカルは記号性が強いと言ってもいいだろう。
そのボーカルがまさに記号化され、それをボカロPたちが自由自在に調教し、特にこのボカロのためのオリジナル楽曲を作って歌わせるとき、ボカロPたちはFukaseの思想もいつのまにか自分のなかに取り込み、批評行為と創作行為を同時に行いながら、自分の思想を音楽として表現することになる。
つまり今、同時多発的にいろいろなところでFukaseの思想と様々なボカロPたちの思想のごく自然な形での融合が行われているのである。
まずは公式にあがっている人気ボカロPによるデモ曲を聴いてもらうと一番わかりやすいと思うが(http://vocaloidfukase.jp/mob/index.php?site=VF&ima=4105#main_movie)、何しろまだソフトが発売されて4日なので、きっとこれからバンバンこのソフトのために作られた動画が投稿されて、もっともっと面白いことになっていくに違いない。(古河)
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