DAOKOのライブが感動的だった

DAOKOのライブが感動的だった
DAOKOのファーストツアーの東京公演をO-EASTで観た。

DAOKOというアーティストの表現の中心には「言葉」がある。
その「言葉」を、「歌」や「音」や「ダンス」や「映像」と融合させることによって読むものではなく触れて感じることのできるものに変える、それがDAOKOのワンマンにおけるライブパフォーマンスだ。
だからDAOKOの「言葉」が映し出されるスクリーンは、彼女の後ろではなく前にある。
DAOKOの頭の中にある世界を言葉に変えて、それをさらに言葉から解放するアートにすることで、オーディエンスはDAOKOの中にある世界に触れて感じることができる。
そのあり方が刺激的で新しい。

しかしアンコールラストの”ゆめみてたのあたし”で彼女は、そのスクリーンもない、ダンサーもいない、すべての演出を取り払ったところで歌った。
でもDAOKOの中にある世界は、そのライブ空間にいたすべての人に共有されていた。
DAOKOは、泣きじゃくりながら歌っていた。

まだ彼女は18歳の女の子だが、自分がひとりじゃないということを音楽によって確かめることができる、こんな瞬間を夢見ながら、その孤独な世界を一切、侵食されないように、でも丁寧にその世界を一緒に紡いでくれる仲間を見つけて対話と試行錯誤を重ねながら、ずっと音楽活動を続けてきたのだろう。
そしてDAOKOはその夢を叶え、それは「誰もひとりじゃない」というメッセージになった。
DAOKOは、本物の夢を見せる、本物のアーティストだ。(古河)
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