2015年、最もヤバい新人はこの女子高生シンガー

2015年、最もヤバい新人はこの女子高生シンガー

その名はDAOKO(だをこ)。
本日発売のメジャーファーストアルバム『DAOKO』から“かけてあげる”のMVが公開。


以下は現在、発売中のCUTに掲載した紹介文です。
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女子高生シンガー・DAOKO(だをこ)を知っているだろうか? その言葉と歌声/ラップは、一日中、LINEでメッセージを飛ばし合っている人々の指先を止め、耳の穴を抉じ開ける不思議な力を持っている。常にたくさんの「友だち」と無数の言葉で繋がりながら、聴く/観る/遊ぶデータに塗れて流れていく時間の隙間をかいくぐって、いつのまにか脳内をハッキングしてしまう音楽なのである。
昨年は、インディーズファーストアルバムに収録されていた“Fog”が中島哲也監督作『渇き。』の挿入歌に抜擢され、庵野秀明率いるスタジオカラーの短編映像シリーズ「日本アニメ(ーター)見本市」の第3弾作品『ME!ME!ME!』(吉崎響監督http://animatorexpo.com/)の音楽もTeddyLoidと共に担当。特に『ME!ME!ME!』は、『エヴァ』へのオマージュにも溢れつつ、ドラッギーかつ肌色(エロ)すぎる映像が世界的に注目されたが、daokoが放つ「主人公の頭の中の偶像の声」は完全にその映像世界の一部というか、主要キャラクターになっていると言える。3月25日にリリースされるメジャーデビューアルバム『DAOKO
』のリード曲“水星”は、tofubeatsの楽曲の、リリックも含めてのリアレンジ。椎名林檎、木村カエラなどのアートワークで知られる木村豊(Central67)による同曲のMVは、ごく普通の団地の一室でPCにDAOKOが打ちこんでいくリリックが、QFRONTなどの東京の街頭ビジョンや、ボーリング場、空港、バス、スマホなどあらゆるモニターに流れ込んでいくという、まさに彼女の音楽の2015年型のゲリラ性をわかりやすく伝える映像になっている。


しかし、これらの錚々たるクリエイターたちとのコラボレーションはDAOKOの世界への入り口であり、そのアルバムは、聴き進めるほどにその独自の色を濃く深めていく。まるで「死」「愛」「ぼく」「きみ」「子供」「大人」「JK」といった単語が記号性を脱ぎ捨て、強固な人格を持ちながら迷える魂の壮大な物語を紡いでいくかのようだ。
音楽というカテゴリーを超えてその世界を広げていくであろうDAOKOの動向を、CUTは追う!

(古河)
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