ロシアのプーチン大統領、ロシア国民はエルトン・ジョンを愛していると語る

ロシアのプーチン大統領、ロシア国民はエルトン・ジョンを愛していると語る

ロシアのプーチン大統領は各国からロシアの反同性愛法が批判を呼んでいることを受けて、ここにきてエルトン・ジョンを誉めそやしている。

ゲイとして知られ、同性婚のパートナーと2児を育ててもいるエルトンは、昨年12月に行ったロシア公演ではライヴ中に反同性愛法への憂慮を語ってみせたが、プーチン大統領はロシアでは決して同性愛コミュニティーを排除しようとはしていないと主張し、AFP通信に次のように語っている。

「エルトン・ジョンは傑出した人物であり、傑出したミュージシャンです。数百万に及ぶロシア国民も、エルトンの性向にもかかわらずエルトンのことを心から愛しています」

エルトンはロシア公演のMCで、同性愛の宣伝がロシアで禁止されたと知って悲しいと表明し、さらにそうした法律は非人間的で人間を疎外していると表明した。また、この時のライヴもロシア南部のヴォルゴグラード市で同性愛者であるという理由から今年に入ってリンチに遭い、命を落とした23歳の青年ウラディスラフ・トルノヴォイにも捧げられた。

こうしたあからさまな抵抗を表明したエルトンへの賛辞をプーチン大統領が贈ったのは、2月7日から開幕するソチ五輪対策のためと見られている。ロシアの反同性愛法を人権侵害として問題視しているアメリカ、フランス、ドイツ、スウェーデン、ポーランドなど、欧米諸国の首脳や閣僚が今回のオリンピックの開幕式典への参加を見送っていることへの対抗措置と考えられており、各国首脳がオリンピック開幕式典への出席を見合わせるのはかなり異例なこととされている。

また、プーチン大統領は19日にも次のように同性愛者への迫害などロシアでは行われていないと主張している。
「(ロシアでは)非伝統的な性的嗜好を持つ人々が二流市民のように扱われている心境に陥るはずはありません。それは彼らがいかなる形での差別をも受けていないからです。職業的にも、キャリアにおいても、社会からそのような形で差別されることはありません」
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