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    レディー・ガガ、これまでの人生を「ずっと鬱と不安に苛まれてきた」と語る

    レディー・ガガ、これまでの人生を「ずっと鬱と不安に苛まれてきた」と語る

    現在アメリカで放映中のホラー・ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリーズ』に出演中で、今後は新作制作に集中すると明らかにしているレディー・ガガだが、自身で運営している若者への支援団体ボーン・ディス・ウェイについて語っている。

    ボーン・ディス・ウェイではレディー・ガガの母シンシア・ジャーマノッタが副理事を務めていて、いじめや性同一性障害などさまざまな問題や悩みを抱えている青少年を支援する活動を行ってきているが、この先エルトン・ジョンのエイズ基金との共同キャンペーンを予定しているという。また、ガガは大学での性的暴行の実態を追った映画『ザ・ハンティング・グラウンド』にも楽曲"Swine"と新曲"Til It Happens to You"を提供しているが、こうした活動についての取材をガガはビルボード誌から受けている。

    まずそもそもボーン・ディス・ウェイとしての活動を始めた動機について、ガガは次のように語っている。

    「この基金は自分のファンが成長していくのを見ていくなかで生まれたものなのね。そういうファンの多くはまだすごく幼くて11から17歳くらいっていう、思春期の真っただ中にいて、いろいろお話を聞かされるものなんだけど、どれもすごく暗い話なわけね。そうしているうちにだんだんファンのみんなが心配になってきて、なんか自分を見ているような気になってきて、みんなは本当はひとりぼっちなんかじゃないんだよってなんとかしてわからせなきゃいけないって思えたのね。自分が誰からも切り離されていると感じたような時、そういう時に人は自殺へと突き動かされるものだから」

    実際、そうしたファンのひとりであるジェイミー・ロドメイヤーの死がボーン・ディス・ウェイ基金設立の直接の原因になったとガガは語ってきているが、その経緯を次のように振り返っている。

    「そう、まったくそうで、ジェイミーと、『ボーン・ディス・ウェイ』をリリースした頃にたくさんの10代の子たちが自分から命を絶ってしまったことがきっかけになったのね。あのアルバムが出た時、ジェイミーはネットでもアルバムの部分部分について書き込んだりしていたんだけど、もうね、あのすごく深くて暗いところに入っちゃってたのね。ジェイミーとか、若いうちに自分の命を絶ってしまう子がそうするのはみんな、自分が人と違うと思いこんじゃうからなの。わたしはそれをひとつの教訓にしたかったわけ。わたしたちからの拒絶の犠牲者ということで終わらせてしまうんじゃなくてね」

    さらにこうした子供たちとの会話を通じて感じることを、ガガは次のように語っている。

    「みんな抑鬱状態と不安にがっちり捉われてるというか。わたしたちの現在の状態になんかそういうものがあるのよね、携帯を使ったり、人がお互いのことをしっかり見つめ合ってなかったり、その一瞬を同じ場で共有していなかったりすることで、キッズは疎外感を植え付けられてしまうのね。しかも、インターネットで悪意や憎悪に溢れた文章をこれでもかっていうくらいに浴びせられていくわけでしょ。インターネットなんて、ほんとにただの便所だから。かつては素晴らしい情報の海だったかもしれないけど、今はうんちをどっさりかきわけていかないと、価値あるものに辿りついたりできないんだから。

    こういうキッズはただ人間らしくありたいだけなのに、自分をロボットのように感じてしまってるのよ。なんでこんなに悲しくなるのか、自分でもよくわかってないの。でも、科学的な理由もちゃんとあるわけで、それをわたしたちの基金では探ってて、1日中携帯を眺めてるとどうして悲しくなってくるのかっていうことを解き明かそうとしているわけ。

    わたしはこれまでの人生でずっと鬱と不安に苛まれてきたし、今だって毎日それで悩まされてるの。わたしがキッズのみんなにわかってほしいのは、みんなが感じてるそういうどつぼの深さっていうのは、人間として感じて当たり前のことなんだっていうことなのね。わたしたちはみんながみんな、全員そういうふうに生まれついているの。だけど、これは現代的な問題だとかいって、とかく今は人間関係が表面的で希薄だからだとか、それこそ、考え方として人間的じゃないの」

    "Til It Happens to You"はこちらから。
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