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    スティーヴン・タイラー、トランプ大統領選候補の"Dream On"使用禁止の真意を語る

    スティーヴン・タイラー、トランプ大統領選候補の"Dream On"使用禁止の真意を語る

    エアロスミスのスティーヴン・タイラーはアメリカの大統領選の共和党候補に名乗りを上げているドナルド・トランプにエアロスミスの楽曲の使用を禁じたことについて「著作権の保護のためだった」と語っている。

    トランプは自身の選挙キャンペーンでエアロスミスの"ドリーム・オン"を使っていたが、これに対してスティーヴンの弁護士はトランプが「"ドリーム・オン"の他、スティーヴンの楽曲についての使用許可をまったくとっていない」として使用の即時停止を文書で求めたという。

    さらにキャンペーンでの"ドリーム・オン"の不当な使用は「まるでスティーヴンがトランプ氏の大統領選出馬に関わっていて支持しているかのような、間違った印象を与えかねません。『トランプを大統領に』キャンペーンで"ドリーム・オン"をキャンペーン・ソングとして使用できるようにする公共再生ライセンスの取り決めなどはわたしたちの知る限り一切存在しません。もし『トランプを大統領に』キャンペーンのスタッフ側でそうした許可を得ているというのであれば、その許諾書を即刻こちらに提出するよう要求します」と突きつけたことが明らかになっている。

    しかし、今回の措置の真意は「政治的な表明をするのが俺の意図だったわけではなくて、俺や仲間の音楽家の権利を守ることを表明したかったんだよ」とスティーヴンはニュース・サイトのハフィントン・ポストに寄せたエッセーで語っている。

    また、スティーヴンは音楽環境におけるテクノロジーの進歩も、ファンの出すお金がきちんと配分される限りは前向きなものになるはずだとしていて、「ソングライターにとっても、これから活動に乗り出そうとしているアーティストにとってもいいことになるんだよ、俺たちの作品を使ってお金を集めようとしている人たちがしっかりその対価を払えばね」と綴っている。

    「誰だって請求書の支払いをしなきゃならないし、家族を養っていかなきゃならないし、そのうえでやりたい仕事をやっていくもんだよ。でも、新手や旧来のテクノロジー会社らにピンハネされ過ぎてて、俺たちの多くはそれができなくなってきてるんだ」

    また、スティーヴンは最近のストリーミング・サービスについては多々あるけれども、ソングライターやアーティストが自分たちの作った音楽についての対価がきちんと支払われるように管理していくために法を変える必要があるとも訴えていて、「ソングライターやプロデューサーやアーティストは今支払われているものじゃ食っていけないんだよ」と綴っている。

    なお、スティーヴンはこれまで党員資格を持つ共和党支持派としても知られている。また、トランプは過去にもニール・ヤングやR.E.M.らの楽曲を勝手にキャンペーンで使用してそれぞれのアーティストからこき下ろされてきている。
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